新幹線の予約は「えきねっと」と「スマートEX」が有名ですが、実はまったく別サービスです。最大のポイントは、対応エリアが重ならないこと。この記事では、違い・選び方・割引・乗り継ぎの実例まで、初心者向けにやさしく解説します。
目次
この記事でわかること
- えきねっと/スマートEXの違いと対応エリア
- どっちを使えばいいかの選び方
- 割引の発売期限と変更・払戻の注意点
- 仙台→新大阪など、エリアをまたぐ乗り継ぎのコツ
- よくある勘違いとFAQ
1.まずは結論:路線で自動的に決まる
項目 | えきねっと | スマートEX |
---|---|---|
運営 | JR東日本 | JR東海・JR西日本・JR九州 |
主な対応路線 | 東北/山形/秋田/上越/北陸/北海道 新幹線 | 東海道/山陽/九州 新幹線 |
代表ルート | 東京→仙台/新潟/金沢/札幌 など | 東京→名古屋/京都/新大阪/広島/博多 など |
支払い | クレジットカード等 | クレジットカードのみ(事前登録) |
主な割引例 | トクだ値1・14・スペシャル21 など | EX早特1/3/7/21 など |
乗り方 | チケットレス(新幹線eチケット:Suica/交通系ICで改札タッチ)※紙受け取りも可 | チケットレス(EX-IC/交通系ICで改札タッチ)※紙受け取りも可 |
**横並び比較より「路線で決める」**が正解です。
2.どちらを使うか
- 東北・山形・秋田・上越・北陸・北海道 → えきねっと(新幹線eチケット/チケットレス)
- 東海道・山陽 → スマートEX(IC登録でチケットレス)
- 仙台↔新大阪などまたぐ → 両方を別々に予約(東京で乗り継ぎ)
3. 割引の仕組み
※以下は代表例です。設定区間・席数・購入期限・メンテ時間・除外日は変動します。最新の条件は各公式の予約画面で確認してください。
えきねっと(JR東日本エリア)
主な商品(購入期限=予約期限)
- トクだ値1:乗車日前日まで(23:50まで)
- トクだ値14:乗車日14日前まで(23:50まで)
- トクだ値スペシャル21:乗車日21日前まで( 23:50まで、割引大きめ・席数限定)
変更・払戻のポイント
- 受け取り前(チケットレス状態)は、商品ごとの条件内でWEB変更可。
- 紙に発券後は変更不可の割引が多い(払戻は手数料が発生し、買い直しが基本)。
- 変更時に元の割引率が引き継がれるとは限らない。
- ICへの紐づけや指定席の最終反映には時間制限があり、出発直前は不可になることがある。
使い分けのコツ
- 予定が固い便ほど割引の大きい商品が狙いやすい。柔軟に動かしたい場合は紙を受け取らず、チケットレスのまま出発直前までキープする。
スマートEX(東海道・山陽・九州)
主な商品(購入期限=予約期限)
- EX早特1:乗車日前日まで(23:30まで)
- EX早特3:乗車日3日前まで(23:30まで)
- EX早特7:乗車日7日前まで(23:30まで)
- EX早特21:乗車日21日前まで(23:30まで)。予約後変更不可、乗継不可、除外日あり。
変更・払戻のポイント
- IC入場前・紙受け取り前・発車前なら、商品によってはWEBで変更可(無料の場合あり)。
- ただしEX早特21など、予約後の変更不可商品がある。変更したくなったら払戻→買い直し。
- 席数限定のため、空席があっても早特が表示されない場合がある。
使い分けのコツ
- 何日前に買えるか(購入期限)と、変更できるかを軸に商品を選ぶ。最安級のEX早特21は縛りが強いので、日程確定派向け。
4. よくある勘違い
- スマートEXで北陸新幹線は予約できない
- えきねっとで東海道新幹線(東京〜新大阪)は予約できない
- ビューカードの“特典”はスマートEXでは活きない(決済はできても、優遇は別)
つまり、サービスは路線ごとに完全分離。ひとつのサイトで全国どこでも予約できるわけではありません。
ビューカードのえきねっとでの活用方法については、以下の記事で解説しています。
あわせて読みたい


ビューカードゴールドで新幹線を安く!JREカードとの違いも紹介
「新幹線のきっぷって高い…少しでもお得にできないかな?」そんなあなたにおすすめなのが、JR東日本の発行する「ビューカード ゴールド」。通常のクレジットカードでは…
5. 乗り継ぎの実例:東日本⇄西日本をまたぐとき
東日本の新幹線と東海道・山陽新幹線をまたぐ長距離では別々に予約します。
例①:仙台 → 新大阪
- 仙台→東京:えきねっとで予約(東北新幹線)
- 東京→新大阪:スマートEXで予約(東海道新幹線)
- 東京駅で改札を出ずに乗換可能(乗換改札)。
- 予約・割引・変更規定はそれぞれ独立(通し割引は基本なし)。
例②:新潟 → 名古屋
- 新潟→東京:えきねっと(上越新幹線)
- 東京→名古屋:スマートEX(東海道新幹線)
コツ
- 片方の遅延に備え、東京での乗換時間に余裕を持つ。
- 両サービスに事前登録(アカウント+クレカ+IC)しておく。
- 変更・払い戻しの条件は予約ごとに別。片方だけ変更するケースも想定。
6. 初めてでも失敗しない“予約の流れ”
- 行き先を決める → 東日本系か、西日本系かでサービス確定
- 会員登録(無料):メール・クレカ・ICカードを登録
- 列車検索 → 座席選択 → 決済
- 割引商品の条件を確認(変更可否・払戻手数料・販売締切)
- 当日:ICでそのまま改札 or 券売機で発券(商品により異なる)
旅行全体の準備はこの記事が便利
あわせて読みたい 【初心者向け】旅行前の情報収集方法を5つ解説 あなたは旅行へ行く前の情報収集は何でしていますか。 最近だとガイドブックは買わずにスマホで調べる人が多いと思いますが、ガイドブックやその他の情報収集も知ってお…
荷物はミニマムに
あわせて読みたい 旅行に必須!コンパクトで便利な携帯スリッパの選び方 旅行先で「スリッパがなくて困った」という経験はありませんか?特に海外のホテルでは、日本のようにスリッパが備え付けられていないことが意外と多く、戸惑う方もいら…
FAQ
Q. どっちが“安い”の?
A. エリアが違うので横比較はできません。各エリアの早特・トクだ値を使い分けましょう。
→ 具体的な節約テクは以下の記事で解説しています。
あわせて読みたい


【保存版】新幹線を安く乗る方法7選|えきねっと・株主優待・旅行パックまで徹底比較
この記事でわかること 主要な割引の仕組みと使い分け 割引前後の料金比較 いつ・どこを見ればセールでさらに安くなるか 東京〜大阪の片道は約14,000円。仙台や新潟も1万…
Q. ビューカードはスマートEXで使える?
A. 決済はできる場合が多いですが、ビューカードならではの優遇(JRE POINT連携など)は主にえきねっと側の世界です。
→ ビューカードについては、以下の記事で解説しています。
あわせて読みたい


JREカードって本当にお得?駅ビル還元・新幹線還元・ビューカード比較
新幹線を利用する機会が多い方にとって、少しでも交通費を節約できたら嬉しいですよね。そんな方におすすめなのが、JREカードです。駅ビルでの買い物やSuicaへのチャー…
Q. 紙のきっぷが必要?
A. 多くのケースでIC乗車だけでOK。商品により発券が必要な場合もあるため、予約時に表示を確認。
8. まとめ
- 路線でサービスが決まる:北へはえきねっと、名古屋・関西以西はスマートEX
- 割引は“条件と引き換え”:大きく安い=変更に弱い傾向。予定が固い便に
- 乗り継ぎは“2枚使い”:仙台→新大阪などは、えきねっと+スマートEXを別々に予約